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玄海遊侠伝 破れかぶれ
大映/101分★★★
1970年(昭45)2月21日公開<カラー・ワイド>
脚本 笠原和夫
マキノ雅弘
永田俊夫
監督 マキノ雅弘
撮影 牧浦地志 音楽 八木正生
原作-吉田敬太郎
出演-勝新太郎・京マチ子・安田道代・松方弘樹・津川雅彦・南美川洋子・岸田森・山本麟一・和崎俊哉・北村英三
あらすじ(MovieWalker)
前年12月末に封切られた「悪名一番勝負」の監督マキノ雅弘が再び勝新の主演作を担当している。

多分勝新がマキノ監督を気に入っての起用だろうと思われる。「座頭市と用心棒」の岸田森や安田道代、津川雅彦も続けての出演。

吉田敬太郎の原作「吉田磯吉翁伝」 を元に脚本を書いたのは東映の笠原和夫。この当時は「兄弟仁義」「緋牡丹博徒」などの脚本を書いている。「仁義なき戦い」と同じようにナレーションが挿入されている。

勝新演ずるの吉田磯吉は同名の実在の人物で、ヤクザ出身で実業家から衆議院議員まで努めた名士らしい。1960年には若松市(現・北九州市若松区)に銅像が建立された。この銅像は映画のラストにも出てくる。

弱者に寄り添うやくざ者の役柄は、勝新にとっては十八番の設定。笠原和夫の脚本を自分なりに手直ししてマキノ雅弘ワールドの映画となっている。

マキノ監督の勝新主演の前作「悪名一番勝負」の安田道代が再び出演。マキノ監督は安田をかなり気に入ったようで、今作でもいきなりピストルを取り出す初登場シーンから、勝新との一時の別れのシーン、クライマックスの、裏切った勝新を酔って罵る、哀切極まるシーン、そして銃弾で崩れ落ちていくロンクのカット等など、情感たっぷり思い入れたっぷりに描かれている。

前作「悪名一番勝負」でもそうだったが、二台のカメラで撮影して、編集でカットを切り替える撮影が多い。一気に撮れる時間的効用もあったろうが、役者の芝居が途切れずに撮れるという利点もあったろう。

また「悪名一番勝負」にもあった、ミニチュアの機関車が走るグラスワークが、今作でも用いられている。マキノ監督、この手法がかなり気に入ったようだ。合計二カットあるが最後の方は夕景で、カットとしてはちょっと成功してはいなかったが。

勝新は翌年、40歳の時に「顔役」で初監督しているが、この当時はマキノ監督や五社英雄、岡本喜八など、有名監督と主演という形でタッグを組み、それぞれの監督手法を吸収しながら、自身の監督作への思いを馳せていたに違いない。


以下、安田道代(大楠道代)のwIKIより転載
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大楠 道代は1946年生まれ、中華民国天津市出身。旧姓は安田。

武庫川女子大学附属中学校・高等学校を経て、武庫川学院短期大学国文科に進学した。
1964年、大学在学中に日活にスカウトされ、在学のまま吉永小百合主演の映画『風と樹と空と』で本名の安田 道代でデビュー。
翌年、知人に勝新太郎を紹介され、勝にその才能を惚れ込まれて大映と正式に契約。短大を中退し、本格的に女優に専念。大映宣伝部は山本富士子の再来と大々的に売り出す。

入社第1作は若尾文子主演の『処女が見た』で、勝の実兄の城健三朗と共演した。これが成功してスター女優として歩みだす。城とは実生活で恋仲になったという。

1967年、『痴人の愛』でナオミ役を演じたのをきっかけに、青春スター路線から異色演技派女優に転身。1968年から1969年にかけて低予算の「秘録おんな」シリーズ、「関東おんな」シリーズなどの「エログロ・異色時代劇路線」と呼ばれる一連のシリーズに主演。
また一方で、「悪名」シリーズや「兵隊やくざ」シリーズで勝新太郎、『新書・忍びの者』では市川雷蔵の相手役を演じる。

大映の経営が傾くなか、官能路線からくノ一役まで、様々な役をこなした。『笹笛お紋』(1969年)では女版「木枯らし紋次郎」、『女左膳濡れ燕片手斬り』(1969年)では女版「丹下左膳」を演じている。

1968年、タイの首都バンコクで2月11日から15日まで開催された「バンコク日本映画週間」にいしだあゆみ・大原麗子・早瀬久美・山本陽子ら女優陣の一人として出席。初日には同国のプミポン国王とシリキット王妃が出席し『日本のいちばん長い日』を鑑賞した。

1971年、大映倒産前に退社しフリーとなり、若手ながら成熟した大人の女性を数多く演じた。

1976年に日本のデザイナー・ブランドの先がけ「ビギ」の設立者のひとりである大楠裕二と結婚し、
芸名も大楠道代に改名した。1980年代のビギの全盛期には、ビギの役員であるため俳優タレント部門の長者番付の上位に並ぶこともあった。

1980年に公開された映画『ツィゴイネルワイゼン』で日本アカデミー賞ほか数多くの映画賞を獲得した。
以後、阪本順治監督作品を中心に出演を重ね、演技派女優としての地位を不動のものにする。




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